働き方改革はできるのか?

あっという間に年の瀬になりました。本当にあっという間でした💦

今年をちょっと振り返ってみると…この一年もとても忙しかったです。日々学校での仕事に追いかけられていたように感じています。

SCもSSWも学校に出かけると定時には帰れず…。そして、学校が遠い場合は帰宅がめっちゃ遅くなり、家のことはほとんどできない日々でした。

学校というところは時間の概念が曖昧なところです。先生方は勤務時間に関係なく仕事をしています。日中は授業があって、放課後は部活があって、事務仕事はその後からになるので、本当に大変なお仕事だと思っています。そして、SC、SSWが先生方とお話をしようと思うと、やはり放課後を待たなければなりません。

SCもSSWも勤務時間の縛りがあります。勤務時間に関しては雇用している教育委員会によって異なると思うのですが、私の場合、SCには「時間外勤務」という概念がありません。つまり「時間外勤務は認められていない」ということです。『1日○時間勤務』という規定しかないのです。(ちなみにSSWの方は勤務時間を自己申告できるので、年間の勤務時間内であれば融通が利きます。)つまり、私たちはこの時間の中で勤務することになります。実はこれがとても窮屈なのです。

私のSC先は中学校なのですが、面談がとても多く、空き時間はほとんどありません。昼休みや放課後にも相談が入っています。そして、昼ごはんは別室登校の生徒たちと摂ります。このようなスケジュールなので、毎回休憩時間というものはありません。たくさん面談が入ると途中で記録をする時間が取れないので、放課後の面談が終わってから記録に取り掛かることになります。で、その後から、必要に応じて先生方と情報交換をすることになるのです。

こうやって書くと、そもそも1日○時間の勤務時間では到底無理だということがわかります。この状態が何年も続いています。ですが、個人的には「いつも忙しい」とは思いますが、「これが嫌だ」と思うことはないのです。でも、この感覚こそが問題なのかもしれません。つまり、長時間勤務することについての感覚が麻痺しているのだと思います。

仕事は長い時間働けばいいというものではありません。当たり前ですが、「長く働く=仕事熱心」ではありません。できれば“決められた時間内に”仕事を終えることが望ましいのだと思います。世の中は『働き方改革』の時代です。私たち学校で働く人間にも働き方改革は必要です。

ですが、やはり実際問題としては難しいのかもしれません。この矛盾にどう立ち向かえばいいのでしょうか。

ある学校では長時間労働を疑問視した先生が労基署にそのことを訴えました。その結果、労基署が視察に訪れ、長時間労働を是正するように指導されました。勤務時間を適正にするためにタイムカードでの勤怠管理が行われるようになりました。これで先生方の勤務時間が規定通りに守られる仕組みができました。

その結果どうなったかというと…残念ながらハッピーエンドにはなっていません。先生方は退勤時間になるとタイムカードを打刻して、その後で仕事をするようになりました。今、学校では自宅に仕事を持ち帰ることができないため、多くの業務をこなすためにはそうせざるを得ないのです。

業務量の多さや人員の余裕のなさなど、教育現場は大変です。もちろん大変なのは教育現場だけではありません。世の中の景気が悪くなると、それはすぐに「人件費の削減」という形で跳ね返ってきます。企業や自治体の予算の中で人件費の占める割合は大きいので、そこを削ることで企業や自治体は生き延びようとするのです。とりわけ対人サービスの分野では人員削減により、サービスの質や量の低下があるように思われます。

その一方で、“働きすぎの日本人”問題があり、ワークライフバランスや働き方改革が叫ばれています。

この矛盾をどのように解決していけばいいのか。本当に難しい課題だと思います。

あまりスケールの大きい社会問題を論じても答えは導き出せませんので、私は自分のフィールドで可能な限り、自分自身の『働き方改革』に取り組みたいと思います。

2022年の課題です。

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